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会社案内

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会社概要

 

社名        諏訪酒造株式会社

代表取締役         東田 雅彦

所在地       〒689-1402
          鳥取県八頭郡智頭町大字智頭451
          TEL(0858)75-0618 FAX(0858)75-3082 

生産数量      年間約400石(72キロリットル)

 

 

 

 天のない酒造り

酒造りに天、つまりこれで完成、十分ということはない、という意味で、
長年にわたり蔵で杜氏を勤めたもと杜氏の鳴川喜三氏の言葉です。

この言葉は、尾瀬あきらさんが日本酒造りを描いた漫画」夏子の酒」で、引退する名杜氏が
若手の杜氏に贈った龍錦醸造心得の表紙を飾る言葉として使われた言葉ですが、
鳴川さんが尾瀬あきらさんに提供した言葉です。

この言葉と「毎年が一年生」という鳴川さんの言葉は、今も諏訪泉社員の規範となっております。

 

銘の由来

「諏訪泉」の創業は安政6年(1859)。もともとは智頭町智頭宿内で旅館を営んでおりました。
吉村昭氏の小説「桜田門外の変」には、鳥取藩へ主人公が行った折りに「智頭宿・かじや」に泊ったことが記されていますが、智頭は参勤交代で、鳥取藩主が最初に泊る宿場町でした。
諏訪泉の銘は、蔵の裏手におわします諏訪神社からいただいております。
信州の諏訪神社と同じく、7年に一度「御柱祭り」があり、近くは平成16年春、4本の杉の柱が立てられました。
諏訪神社は秋になると、見事な紅葉で、町の人々の憩いの場となっています。
神社の裏山全体が杉の木の濃い緑に覆われているので、一層紅葉のコントラスト鮮やかなものになります。

 

  

 

 

 

諏訪神社 拝殿

 

 

 

 

柱祭り

 

歳の四季

春、皆造(酒の酒造りの終了)を迎えると、蔵人は落ち着きません。山菜、渓流釣り のシーズンが来たからです。岩魚は「ちょうちん釣り」で釣ります。長い竿先に1mほどの糸をつけ、道際から支流の流れに落とし込みます。たとへ岩魚が釣れなくてもツマミには困りません。林の水際には草ソテツ(コゴミ)がたくさんありますし、ワサビの花も咲いています。ついでに摘んで帰ります。
ココミ、ワサビは茹でてお浸しにします。岩魚はやっぱり塩焼きです。こんな春の宵は、香りの高い吟醸酒がちょっと欲しくなります。山菜、岩魚、そして諏訪酒造のお酒。みんな水の恵みです。

 

夏、蔵はしばしの休息の時間を迎えます。でも、お酒は大事な熟成の時期を過ごしています。ひんやりとした蔵の中で、一夏の熟成を経て新酒は美味しいお酒になるのです。
鳥取の夏の味覚と言えば「岩ガキ」です。カキは山陰では盛夏の味です。殻を剥いだ大きさが子どものこぶし程もある岩ガキは、そのままポン酢でいただきます。濃厚なまるで鱈の白子にも似たクリーミーでどこか苦味まで感じられる旨が力強く迫ってきます。この岩ガキには、純米生酒を合わせましょう。生酒の新鮮な力強さが、がっぷりと四つに組んで口福を感じさせてくれます。

 

秋、続々と今年の米の情報が伝わって来ます。蔵は造りの前の緊張感で、少しざわついています。
例年、この時期が一番妙に慌ただしい気がします。諏訪酒造の近くにある諏訪神社は、紅葉の名所として知られています。背景の杉の山を負って、よく晴れた秋の日の風景はそれはそれは見事です。
紅葉が見頃になると、智頭の人は「紅葉見」という宴会をします。宴会場に紅葉の枝を一枝さして、紅葉を愛でつつ酒を酌み交わします。宴会を賑やかにするのは、杉林に生える「すぎのひらたけ」、松山の「まつたけ」です。諏訪酒造のお酒も、こんな森の恵みの一つなのです。 

 

冬、仕込みの真っ盛り。蔵は会社全体、もろみの出すいい香りに包まれます。果物の臭い、ぶどうの香り・・・とにかく来社される方々みなさんが感動して帰られます。
この時期、杜氏はずっと泊まり込みで麹、酵母、もろみ、酒造りすべてに集中します。
特に気を配るのが天候です。雪が降るか、冷え込むかそれとも温かいか・・・それによって温度管理が激変します。雪が降り積もった朝、蔵の前の洗い場にスズメが何羽か遊びに来ます。甑(こしき)布を洗った水と一緒に流れた蒸米を拾いに集まってきたのです。そのうちにヒヨドリやモズもやってきます。彼らがやってくると、冬の厳しさを思います。厳しい冬が森、水、諏訪酒造の酒を造ります。

蔵の応援団

 

尾瀬 あきら氏 (おぜ)

 

夏子の酒」の作者。
現在 ビックコミックオリジナルにて 日本酒をテーマにした「蔵人(クロード)」を連載中。まじめで端正、きれいな、風格のある大吟醸酒のような漫画を描いている漫画家さんです。

とすると「おこぜあきら」さんという別ネームの方は、純米酒のような味わいの漫画でしょうか?尾瀬さんが、酒造りのあれこれを上原先生から指導を受けたことがご縁。取材などを含めて数回、諏訪酒造に来社され、前杜氏の鳴川喜三相談役が話した「天のない酒造り」という言葉は夏子の酒の最終回で使用されました。

尾瀬さんは、蔵、小売店の勉強会でもある「蔵元交流会」のメンバーでもあり、日本酒業界では知らない人はいないほど、お酒とは深いおつき合いをしている漫画家さんです。
日本酒の本(「知識ゼロからの日本酒入門」など)も書かれて日本酒の伝道師としても活躍中です。

諏訪酒造では、無理をお願いして、「鵬・夏子はがき」を描いてもらっていますが、
今後、違ったバージョンの夏子さんを描いていただきたいなと思っています。ご期待下さい。

 

 

上原 浩氏 (うえはら ひろし)を偲ぶ

「夏子の酒」の上田先生のモデルでもありました。

鳥取県酒造組合連合会最高顧問で、諏訪酒造では酒造の御指導をいただいておりましたが、平成18年5月 闘病の甲斐なくご逝去されました。
酒造の生字引として博覧強記の頭脳と経験を常に語っていただきました。
弊社は、先生の遺志を継いだ酒造りに精進してまいります。            

 

 

大正14年 鳥取県八頭郡河原町に生まれる。
昭和19年 広島財務局鑑定部に酒造技術者として入局。
昭和26年 鳥取県工業試験場に勤務。退職後、酒造メーカーの指導にあたる。
鳥取県酒 造組合連合会最高顧問の他、「蔵元交流会」 の常任顧問など、様々な会の顧問に就任。

著書:「とっとり酒蔵散歩」(米子今井書店)
「いざ.純米酒」(ダイヤモンド社)
「純米酒を極める」(光文社新書)
「極上の純米酒ガイド」(光文社新書)
「日本酒と私」(上原浩 自家出版)